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医療系学生の実習について
医療系学生の当院での実習に
ご協力をお願いいたします
本院はあなたに最善の医療を提供すると同時に、次世代の医療人を育成する責務があります。この責務を達成するため、本院では医学部生・薬学部生・看護学生、およびその他の医療系学生の実習を行っております。これらの医療系学生があなたの診療を担当する医療チームに参加することへのご協力とご理解をお願いいたします。なお、実習生には、医師と同様にあなたの個人情報とプライバシーに関して守秘義務が課されています。
東北医科薬科大学病院 病院長
医学部の実習についての説明
早期医療体験学習
(医学部1年生前期)
医学教育を受ける者として医療現場に足を踏み入れる第一歩としての実習です。患者本位の医療とそれを提供するための仕組みを知るために、患者さんとそのご家族の思いおよび地域社会における医療の現状と課題を理解し、 医療従事者の役割および医療機関の活動を学ばせていただきます。
【実習内容】
大学病院での病棟診療の見学、患者介助等の体験など
チーム医療体験学習
(医学部1年生後期)
安全・安心な質の高い医療を提供するために、多職種連携による医療の現状を学ぶための実習です。
【実習内容】
大学病院での看護師業務・薬剤師業務およびリハビリテーション部業務の見学・体験、NST回診や褥瘡チーム回診への同行、多職種カンファレンスへの参加、および医療安全活動の見学など
課題研究
(医学部3年生:9月・2月)
医学・医療の進歩と改善に、生涯にわたり資するために、医学・医療だけでなく様々な情報を客観的・批判的に取捨選択・統合整理し、課題を発見・解決する能力を獲得するための実習です。
【実習内容】
大学病院での診療データの解析など
診療科臨床実習
(医学部4年生後期から5年生:通年)
この実習は、東北医科薬科大学医学部の4~5年生が、各診療科を一定期間ローテーションし、診療の実際を学んでいくものです。この実習を通して、医師としての基本的な態度・技能を学んでいきます。
実習生としての能力と資格
実習生は、診療科臨床実習の開始前までに、医学部の所定の試験および医療系大学間共用試験という全国統一の知識・実技試験に合格し、臨床実習を行う能力と資格がある「Student Doctor」と認定されています。
診療科臨床実習で行われる診療行為
この臨床実習で実習生は、あなたの主治医(担当医・受け持ち医)のひとりとなり、指導医の指導・監督のもとで、回診、病歴聴取、身体診察、検査計画の立案、治療計画の立案、カンファレンスへの参加など、基本的診療とされることを実践します。その他、診療行為として実施する可能性のあるものは下の表に示すものなどがあります。
※臨床実習として実施されることのある
主な診療行為の例
診療行為Ⅰ
指導医の指導・監督のもとで臨床実習中に |
診療行為Ⅱ
指導医の判断・指導・監督のもとで臨床実習中に | |
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診療の基本 | 回診、臨床推論、診断・治療計画立案、診療録(カルテ)作成、症例プレゼンテーションなど | 各種診断書・検案書・証明書の作成など |
一般手技 | 体位交換、患者移送、皮膚消毒、外用薬の貼付・塗布、気道内吸引、吸入処置、静脈採血、末梢静脈確保、胃管挿入、尿道カテーテル挿入抜去、注射(皮下・皮内・筋肉内・静脈内)など | 中心静脈カテーテル挿入、動脈採血・動脈確保、腰椎穿刺、膀胱洗浄、ドレーン挿入・抜去、全身麻酔、局所麻酔、輸血、眼球に直接触れる治療など |
外科手技 | 清潔操作、手洗い、縫合、抜糸、消毒・ガーゼ交換など | 手術参加、術前・術中・術後管理など |
検査手技 | 尿検査、末梢血塗抹標本検査、微生物学的検査、妊娠反応検査、血液型判定、脳波検査、超音波検査、視力視野検査、聴力検査、平衡検査、心電図、経皮的酸素飽和度モニターなど | 脳波検査(判読)、筋電図検査、眼球に直接触れる検査、超音波検査(判読)、エックス線検査、CT/MRI(判読)、核医学(判読)、内視鏡検査(介助および判読)など |
診察手技 | 医療面接、診察法(成人・小児・全身・各臓器、ただし侵襲的・羞恥的診察は含まない)、基本的な婦人科診察、バイタルサイン(体温・脈拍数・血圧など)測定、耳鏡、鼻鏡、眼底鏡、直腸診察、前立腺触診、乳房診察、高齢者総合機能評価など | 婦人科疾患の診察、妊婦の診察と分娩介助など |
救 急 | 一次救命処置など | 二次救命処置、救急病態の初期治療、外傷処置など |
参考:文部科学省「医学教育モデル・コア・カリキュラム:診療参加型臨床実習実施ガイドライン」
平成28(2016)年度改訂版
実習生の担当の変更および見学
回診や上記の診療行為が行われる場合、担当の実習学生だけでなく、他の実習生が一緒に見学をさせていただくこともあります。また実習期間中に担当の実習生が他の実習生に交代することもあります。
東北医科薬科大学
医学教育推進センター センター長 中村 豊
医学部診療科臨床実習科目責任者 川本 俊輔