診療科・部門

HOME > 診療科・部門 > 腎臓内科 特色・取り組み

腎臓内科

特色・取り組み

特色
  • 当院は透析施設が充実しており、内シャントなどブラッドアクセス作成も可能です。現在まで年間30例ほどのペースで透析導入を行っており、透析導入患者数も増加を辿っております。緊急透析や血漿交換などの特殊浄化療法も可能です。

  • エコー下腎生検(腎臓から組織を採取して顕微鏡で観察・診断する検査)も開始となりIgA腎症などの慢性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、血管炎、膠原病など幅広い腎疾患の診療が可能となりました。
    下記のように腎生検件数も増加しており、仙台市内でも有数の症例数を誇ります。

    腎生検件数
    2014年(下半期のみ)7件
    2015年21件
    2016年32件
    2017年48件
    2018年74件
    当院の腎生検にて診断された主な疾患:IgA腎症、膜性腎症、ANCA関連血管炎、シェーグレン症候群、膜性増殖性糸球体腎炎、糖尿病性腎症など
  • 保存期腎不全(透析になる前の腎不全)の患者様には、外来で管理栄養士と協力して、食事指導(低たんぱく食、減塩療法)を行っております。患者様のご希望があれば保存期腎不全教育入院も可能で、降圧管理などの薬物調整、合併症のスクリーニング検査、食事、服薬指導など医師・看護師・管理栄養士・薬剤師が共同で診療や患者教育にあたるチーム医療を行います。
  • 当院で維持透析をされている患者様のために透析医療の質向上にも努めております。
  • 常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の診断及び難病申請、トルバプタン(商品名サムスカ)の導入、外来管理を行っております。
  • 腎臓内科・透析科では腎性貧血を筆頭に種々の治験に参加しており、新薬の開発・臨床応用に貢献しております。特に腎性貧血関連に治験においては30症例強と当領域におきましては全国でも屈指の症例数に上ります。

上記のようにほぼ全ての腎疾患について診療可能となっております。腎疾患におけるあらゆる病態に対応している腎臓内科です。軽症・重症問わず腎臓関連でお困りの際はご相談ください。

取り組み

透析導入撲滅に向けて積極的に取り組んでいきたいと思います。詳細は透析導入撲滅宣言をご覧いただければと思いますが、鍵は早期の腎臓内科による介入です。しかし、介入に遅すぎることもありません。受診される患者様は原疾患、腎機能も多様ですが、各患者様が透析を回避するために何をすべきか専門的見地から真摯に提案していきたいと考えております。適切に加療すれば透析から逃れられることができますし、末期腎不全であっても今の医療レベルであれば大幅に透析導入を遅延させることも可能です。お任せください。
医療、特に腎臓内科は大箱レストランではなく、行きつけの少し我が儘も利くカウンター割烹だと個人的に思っております。主治医と患者様とはカウンター越しの顔の見える対話が重要であり、仮に同じ疾患であっても治療メニューはただ一つの画一的なコースではなく、個々の患者様の年齢、家庭背景、ご希望などを尊重しながら、その方にあった最善のオーダーメイドな治療法をご一緒に考えていきたいと思います。「医学」と「医療」は非なるものです。医療は医学と異なり対人的な側面、つまり人情が多分に入ります。腎臓内科こそ医療たるものを実践するべき科ではないかと考えます。親身になって患者様の将来像を描きながら最高の「医療」の実践を目指したいと考えます。

先に述べましたように新たな取り組みとして透析導入撲滅宣言を記載しました。透析導入患者減少、患者様の健康寿命延長を目指し、初期の段階からCKD対策強化に努めていきたいと思います。自覚症状が皆無であるためその必要性をご理解いただくためには膨大な時間を要しますが、ひとりひとりの患者様を親戚、友人と思い、人間味のある診療にて対応させていただきます。透析予防には軽いCKDこそが医療介入の出発地点です。開業医の先生におかれましてはどんなに軽症な症例であっても真摯に対応させていただきますので気兼ねなくご紹介ください。

東北地方においては医療レベルの偏在化は否めません。特に腎臓内科はそれが顕著な領域です。仙台圏の医療へ貢献することは勿論、研修医・学生教育を通して腎臓内科医、総合診療医の育成にも力を注ぎたいと思います。腎臓内科は腎臓のみならず幅広い医学知識、診療能力が必要とされる領域であり、その守備範囲は広く地域医療で必要とされる総合診療にも通じる一面を持っております。今後は地域医療を掲げる本学におけるその役割は大きいものになっていくと予想します。地域医療を支えることを期待され震災復興のシンボルとして誕生した新設医学部建学の精神にのっとり東北地方全体の腎臓医療ひいては地域医療への貢献にまで目を向けていく所存です。
若林病院腎臓内科では若い力を求めております。決して大きな病院ではありませんが、症例数は市内有数で腎生検、透析導入・管理など腎臓内科におけるグローバルな診療が可能です。すでに日本透析医学会教育関連施設となっておりますが、今年度中に日本腎臓学会研修施設の認定を受ける予定で各専門医の取得も可能です。アットホームな雰囲気の中、ともに人間味溢れる腎臓内科を作り上げましょう。

診療時間・お問合わせ