検査部 三浦りり佳 主任臨床検査技師らの研究が国際誌「Journal of Laboratory Medicine」に掲載
2026.07.21
検査部職員が行なっている研究が、ドイツ臨床化学・臨床検査医学会(DGKL)公式誌である国際誌「Journal of Laboratory Medicine」に掲載されました。
論文タイトル・著者・掲載誌
論文タイトル
Strengthening Patient Safety through the Integrated Management of Critical Values
日本語訳: クリティカルバリューの統合的管理による患者安全の強化
著者
Ririka Miura, Rikei Kozakai, and Shinichiro Takahashi
掲載誌
Journal of Laboratory Medicine
DOI:
https://doi.org/10.1515/labmed-2026-0011
研究内容
クリティカルバリュー(緊急異常値)は、患者の生命に関わる重大な検査結果であり、迅速かつ確実に医療者へ伝達される必要があります。本論文では、ISO 15189:2022で重視されているリスクマネジメントの考え方を踏まえ、緊急異常値管理を患者安全の観点から体系的に整理しました。特に、リスクに基づく緊急異常値の層別化、多職種連携による確実な情報伝達、患者・家族への説明、さらに自動承認、電子アラート、クローズドループ通知システムなどの自動化技術について、国内外の報告をもとに概説しています。また、検査値の検出から通知、受領確認、臨床対応、記録・監査までを一連の流れとして統合的に管理する重要性を提唱しています。また、本論文では、当院検査部におけるISO 15189に基づく取り組み、医療安全への効果にも触れています。例えば、当院において、ISO 15189導入後にインシデント・アクシデント報告数の減少や医療安全体制の改善が認められたことや(1)、リスクマネージャー配置後に検査部医師による主治医へのフォローアップ連絡が増加し、より組織的な緊急異常値管理につながったことです(2)。本研究成果は、緊急異常値報告を単なる「連絡業務」としてではなく、患者安全を支える重要な検査部門の重要な機能として再認識し、今後の医療安全体制の強化に貢献するものと考えられます。
文献
1) Miura R, Kozakai R, Suzuki S, Takahashi S. Analysis of Incident/Accident Reports in the Department of Clinical Laboratory at Tohoku Medical and Pharmaceutical University Hospital: Effect of ISO 15189 Implementation on Medical Safety. Laboratory Medicine International. 2024;3(1):8-14.
2) Miura R, Kozakai R, Endo Y, Takahashi S. Effects of Assigning a Risk Manager in the Clinical Laboratory on the Management of Critical Values at Tohoku Medical and Pharmaceutical University Hospital. Laboratory Medicine International. 2025;4(4):125-131.

